水俣病関連資料の公開にあたって
平成18年5月1日
熊本大学附属図書館長 中山 仁
 今年は水俣病が公式に確認されてから50年にあたります。公害病の原点として、また今日なお未解決の問題を抱える社会的課題として、我々が水俣病をどう捉え、向き合っていくかが問われています。

 熊本大学は、水俣病の発生した当初から医学部を中心に水俣病研究班を組織し、患者の診察や治療およびその病因の究明のために積極的に関わってきました。現在とは比較にならない限られた研究設備と乏しい研究費の中で、これに取り組んだ先人の使命感と努力に畏敬の念を禁じえません。その後、医学部のみならず、文・法学部の研究者が人文・社会科学的立場から研究に取り組んできました。

 平成11年には附属図書館に「熊本大学学術資料調査研究推進室」を設置し、「水俣病関係学術資料の収集・整理」をテーマの一つとして推進してきました。収集された膨大な資料は、現在も精力的に整理が進められています。

 このたび、水俣病公式確認50年を期して、資料の一部を公開することにしました。今回公開する資料は、
1.水俣病に関する熊本大学医学部の研究論文・研究報告書・著書等の目録
2.新聞記事見出しによる水俣病関係年表
 です。(クリックするとそれぞれのページが開きます。)

 1.の「目録」掲載論文等の内容は、大部分を医学系分館で見ることができます。一部所在の確認が済んでいないものもありますので、その詳細については医学系分館(TEL 096-373-5035)にお問い合わせ下さい。
 2.は、1971年までの熊本日日新聞、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞(順不同)の水俣病関係記事見出しを年代順に配列したものですが、一部は原記事全文(PDFファイル)へリンクしています。原記事へのリンクに際しては、私権の保護の観点から選択しました。熊本日日新聞社原記事へのリンクの許諾については同社のご理解とご協力をいただきました。深く感謝します。

 今回公開したものは、膨大な資料の一部です。今後とも継続して事業を進め、さらに充実したものにしていく所存ですので、皆様方からのご意見、ご要望を下記までお寄せいただきますようお願いします。
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