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208 第21巻 - 8 菊池持朝寄進状 刊本261号
209 第21巻 - 9 御教書請以下条々手日記 刊本262号
208
「永享七年」(1435)四月廿九日
菊池持朝寄進状 刊本261号
肥後国守護の菊池持朝が阿蘇社末社の甲佐大明神に守富荘内の田地を寄進する旨を伝えた文書。守富荘は現在の熊本県富合町一帯にあった荘園。文言からは、菊池氏の甲佐社・阿蘇社に対する信仰の篤さが窺われる。甲佐大明神は肥後二宮とされ、かの竹崎季長が蒙古襲来絵詞を奉納した神社としても有名だが、この時期には矢部の惟村系阿蘇氏が社領に対する強い支配権を保持していた。同社の所在地は惟村や惟郷が本拠とした矢部地域から発する緑川が山間から平野へと流れ出る地点にあたる、河川交通の要地であって、守富荘はさらにその下流の乱流域にあたる。(稲葉)
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御教書請以下条々手日記 刊本262号