それぞれの画像は、学術研究活動など非営利目的で個人的に利用することは自由ですが、転載・再配布などをされる場合は事前に許可を得る必要があります。詳細は取扱要領をお読みください。

177 第18巻 - 3 渋川道鎮(満頼)安堵状 刊本229号
178 第18巻 - 4 渋川道鎮挙状 刊本230号
177
渋川道鎮(満頼)安堵状 刊本229号
178
応永廿二年(1415)四月五日
渋川道鎮挙状<きょじょう> 刊本230号
以下の四通は十五世紀における南郷・矢部両統の対立の展開を示す一連の文書である。矢部の惟村系阿蘇氏は、九州探題や大友氏の支持をうけて守護職を手中にしていたが、阿蘇南郷にあって阿蘇本社領を支配する惟武系阿蘇氏の勢力を排除できないでいた。本文書はそうした状況のもとで、九州探題渋川道鎮<どうちん>(満頼)が室町幕府の奉行所に宛てた書状。矢部の阿蘇惟村の子惟郷に阿蘇社大宮司職を保障する将軍の花押入りの文書(御教書)を発給するよう、幕府の奉行に依頼している。このように、所職や官位を望む者を当該の機関等に推薦する書状を挙状という。(稲葉)