図書館(中央館)改修について

   

附属図書館中央館リニューアル1周年を迎えて

平成26年10月
附属図書館中央館リニューアル1周年を迎えて
附属図書館長       
大熊 薫       
 附属図書館中央館が外装、内装を含めて全く新しい図書館として生まれ変わって1年が経ちました。
この大規模な改修工事には約1年半の年月が費やされましたが、おかげさまで現在は以前にもまして、
当図書館の利用者数や本の貸し出し数も大幅に向上しています。ただ建物が新しくなっただけではあ
りません。運用の在り方もこれまでの図書館とは一味違うものになりました。まず、1階部分はグル
ープで討論したり、プレゼンテーションの練習、あるいは友人同士ともに学びあうことができる「動」
のスペースを確保しました。また同じフロアには飲食が可能な場も設けています。読書や研究で疲れ
たとき、外に出なくてもここでコーヒーでも飲みながら一息入れることが可能です。次に2階部分は
これまでどおり静かに一人で研究や学習に取り組めるような「静」のスペースとしました。さらにコ
ンピューターも学生用として1階、2階に合わせて84台備えています。半地下には多目的ラウンジ
と称して、ビデオ鑑賞がいつでもできるような空間と多数の英語読本を揃えています。最後に地下に
は、「畜」のスペースとして、貴重な書籍及び細川家から委託されている約6万点にもおよぶ貴重な
史資料を厳重に保管し、文学部附属永青文庫研究センターの教員や職員が手分けして、それら史資料
の目録作りに励んでいます。彼らの研究成果は文化庁から高く評価され、ついに昨年、266点が国
の重要文化財として指定されました。
 設備だけではありません。書籍の検索を以前に増して強化する目的で、平日は13時から16時ま
で司書が常駐し、16時から19時まではTAとして大学院生がレファレンスデスクに控えています。
彼らが様々な質問に答えることで、図書館の利用者のサポートを行っています。利用者の便宜のため、
図書館職員は熱心に働いております。このような新しくなった図書館について、学生さんたちはどの
ような感想を抱いているのでしょうか。以下に彼ら/彼女たちの感想をいくつかご紹介します。

 教育学部3年「たくさんのスペースがあり、用途によって使い分けられるため利用しやすい」。
 教育学部3年「様々なスペースが区分されており、勉強、パソコン、集団学習がそれぞれやりやす
くなった」。
 教育学部2年「以前と比べると本を探すのにあちこち階段を上り下りしなくてすんだので便利です。
多聴多読やアクティブスペース、PC室が充実していて学修しやすいです。本の検索は簡単になりま
したが、探しても見つからないときがあるので、大変だったことがあります。夜のイルミネーション
は必要なのか気になりました」。
 教育学部1年「夜のライトアップされるところが私のイメージする図書館と違っていて、かっこい
いです」。
 教育学部1年「ライティングサポートエリアは友達と意見交換しながら勉強できるのでよく使って
います。多い時には毎日図書館に行っているので、図書館は僕にとって必要不可欠な場所となってい
ます」。
 教育学部1年「主にパソコンと自習のため利用しています。課題やテスト勉強などができるスペー
スもあり、とても使いやすいと思います。今の図書館に満足しています」。
 理学部3年「館内がきれいで話せるスペースと静かにするスペースがあるので、勉強しやすいです」。
 文学部2年「私が入学したとき、既にリニューアル中だったため、以前の図書館とは残念ながら比
較できない。開館時間が長くて助かります」。
 工学部3年「2階のパソコンスペースが区切られていて使いやすいです」。

 その他、いくつか同じような内容のものがたくさんありました。これらを読む限り、利用者の図書
館に対する満足度はとても高いようで、安心しました。また、同じアンケートの中で図書館に対する
要望もありましたので、ここにいくつか紹介します。

 教育学部2年「パックの飲み物を持っていただけで追い出されたので、パックも可にしてほしいで
す」。
 文学部2年「夏の暑い時期に空調が入っていなかったので、少し蒸し暑いなと感じた。(2階学食
側の席)」。
 文学部2年「雑誌のバックナンバーの貸し出しはないのでしょうか」。
 教育学部2年「AVコーナーをもっと充実させてほしいと思います。英語の他にも様々な国の映画
や音楽、NHKの教育番組(白熱教室シリーズ、スーパープレゼンテーション等)があるとより楽し
めると思うし、上映会をやってもいいと思います。あと、最近MOOCが人気となっているので、
Open Learningやgaccoと連携して関連書籍を紹介するなどのコーナーも良いと思いました」。
 理学部2年「休館のお知らせをメールでも教えて下さるとうれしいです」。
 理学部3年「飲食スペースでの勉強は禁止にしてほしい。話したいのに気をつかう必要があるため」。

 以上のような要望もこれからの図書館にとっては貴重なご意見として、大いに参考にしたいと思って
おります。
 図書館の主人公は学生さん、教職員の皆様です。皆様が快適に研究、学修に励むことが出来るよう、
我々図書館職員は日々努力を重ねる所存です。どうぞこれからも附属図書館のさらなる発展にご協力く
ださいますよう、お願いいたします。

熊本大学附属図書館活動記録(ラーニングコモンズ) ~1年の歩み~ を作成しました

附属図書館では図書館のリニューアルオープン1周年を迎えて、「熊本大学附属図書館活動記録
(ラーニングコモンズ) ~1年の歩み~ を作成しました。下記リンクからご覧ください。

熊本大学附属図書館活動記録(ラーニングコモンズ ~1年の歩み~  (PDF 905KB)



これからの附属図書館 ― 中央館改修後の基本的な運用計画 ― を策定しました

附属図書館では図書館の改修にあたって、改修後の図書館についての基本計画として「これからの附属図書館
― 中央館改修後の基本的な運用計画 ―」を策定しました。下記リンクからご覧ください。

これからの附属図書館― 中央館改修後の基本的な運用計画 ― (PDF 191KB)