- 外題
-
明治三年 従東京之下廻 西京
- 文書群名
-
細川家文書
- 所蔵機関
-
公益財団法人永青文庫
- 内容
-
蒸気船運送会社の引札
- 年代
-
明治3年4月
- 目録番号
- 13.4.28.2.2
戦争の主役から物資・情報輸送の主役へ
本史料は、横浜に支店を置いたアメリカの蒸気船運送会社の引札(広告チラシ)である。ペリー来航に象徴されるように、日本の近代は、欧米列強の蒸気船によってこじ開けられたイメージが強い。この頃の蒸気船は「武力」の象徴だった。
それから17年が経過し、本史料を配布した会社は3隻の蒸気船を所有し、横浜・兵庫間を3日、兵庫・長崎間を3日、長崎・上海間を3日で往来させている。本史料には「亜国蒸気飛脚船問屋」とあるので、熊本藩は新しい情報伝達の手段として、この会社の定期便を利用するつもりで、この引札を保存していたのであろう。この頃は、(少なくとも日本国内では)蒸気船は戦争の道具から、物資や情報輸送に欠かせない道具になりつつあったのである。(三澤)
【画像下部拡大】「亜国蒸気飛脚船問屋」
本史料には「亜国蒸気飛脚船問屋」とあるので、熊本藩は新しい情報伝達の手段として、この会社の定期便を利用するつもりで、この引札を保存していたのであろう。
他の資料を見る